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勘定科目を理解する

勘定科目は英会話のボキャブラリーと一緒

英会話を行うためには、最低限必要な単語があります。例えば、犬は「dog」といったようにです。簿記でも同様で、覚えなければいけない単語(勘定科目)があります。
ここでは、それらを具体的に見ていくことにします。
勘定科目は、簿記上で用いられる「文言」と問題上で用いられる「文言」が異なる場合が多いですので、その関連付けを覚えることが重要です。
例えば、「電話代」を支払ったとありますが、簿記上では「電話代」ではなく「通信費」という勘定科目で処理されます。
次に、それぞれの勘定科目は、貸借対照表に集計される「資産・負債・資本」に属する項目と、損益計算書に集計される「費用・原価・収益」に属する項目があります。
勘定科目を上記の異なる文言から簿記上の科目名に割り当てると伴に、その科目がどの項目に属するかも同時に判断しなければいけません。
最初は、難しそうに考えますが、慣れてきますと何の苦労もなく行えるようになります。

その前に・・・。

貸借対照表/資産の部

勘定科目名 用いられる表現/属する内容など 所属項目
現金 現金、通貨、他人振出小切手(第三者が小切手を振り出してきた場合は、現金勘定で処理する)、郵便為替証書 資産項目
当座預金 利子のつかない小切手や手形取引決済用の預金をいう。表現として「小切手を振り出した」或いは、「小切手で支払った」などの表現が用いられる。
他人振出の小切手を受け入れたときは、「現金」の勘定科目を用いるが、自身が振り出した小切手を受け入れたときは、当座預金の入金という処理が行われる点に注意が必要です。
さらに当座預金は口座から自動的に引き落とされる処理でもよく登場する科目です。例えば、「電話料が当座から引き落とされた」などといった表現で用いられます。
資産項目
普通預金 一般的に利用される普通の預金です。普通預金はいつでも出し入れが可能であり、現金とのやりとりで用いられたり、各種引き落としで用いられたりする。
例として、「現金を普通預金に預け入れた」とか「電気代が普通預金から引き落とされた」などです。
資産項目
貸付金 第三者などに金銭等を貸し付けた場合の勘定科目です。 資産項目
建物 倉庫や工場など 資産項目
備品 机やパソコンあるいはロッカーなどの棚で、1単位(セット)当たりの金額が10万円以上の支出の場合備品として計上する。 資産項目
土地 土地 資産項目


貸借対照表/負債・資本の部

勘定科目名 用いられる表現/属する内容など 所属項目
借入金 他者(主に銀行)から、金銭を借り入れた際に使用する科目です。「借入をした」などの表現であるため、わかりやすいが、借入の利息を支払ったという場合は、借入の返済には当たらないので注意してほしい。利息は費用(支払利息)として計上しなければいけない。 負債項目
資本金 一般的な創業時に始める資金ですが、表現として「元手」「元入れ金」「元入れ(追加元入れなど)」と使用されることが多い。 資本項目


損益計算書/支出の部

勘定科目名 用いられる表現/属する内容など 所属項目
給料 現場以外の従業員の給料・賞与。主に本社事務員の給料などといった表現が用いられる。 費用項目
事務用消耗品費 文房具とか、あるいはノート・伝票などといった表現が用いられる場合もあります。同時に本社あるいは事務用というキーワードもこの科目で処理されるための要素となります。同じ文房具でも、現場事務所用という文言がある場合は、現場の「経費」として処理されますので注意してください。 費用項目
通信費 電話代あるいは切手代として表現される場合が多いです。こちらも上記同様現場か事務所かの判断が求められます。大体はそのヒントとなる言葉がありますので、早合点せず、じっくりと判断することが大切です。 費用項目
支払家賃 建物の賃料などが当てはまる。現場事務所用の賃料(家賃)という表現がある場合は、原価項目の経費に該当するので注意が必要です。 費用項目
支払利息 借入金の利子です。費用項目ですので借方(左側)に発生します。 費用項目
材料費 現場の材料、工事用資材といった表現で用いられます。 原価項目
労務費 現場作業員の賃金といった表現が用いられます。 原価項目
外注費 外注という表現がありますので、この表現があった場合は外注費として処理しましょう。 原価項目
経費 現場経費で材料にも労務費にも外注費にも該当しない費用はすべて経費で処理するようにしましょう。 原価項目


損益計算書/収益の部

勘定科目名 用いられる表現/属する内容など 所属項目
完成工事高 工事の代金、工事代金、工事が完成し代金などといった表現が用いられる。 収益項目
受取利息 預貯金の利息を受け取ったなどという表現が用いられる。利息でも、借入金の利息は支払利息なので誤りのないようにしてほしい。 収益項目

ここでは、それぞれの用いられる表現を見たときに、この勘定科目は何かをすぐに連想できるようにして欲しいです。できないといけないとも言えます。
つまり、基本中の基本だからです。覚えるには自動車の運転と同じで何度も繰り返し確認をすることです。そのうち、自然とわかるようになります。先輩も同様だったわけですので。

用いられる表現から科目を連想するのはこちらのサイトで練習しましょう。

各勘定科目がどこの項目(資産・負債・資本・費用・原価・収益)に属するかの練習はこちらのサイトで練習しましょう。




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