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※固定資産の圧縮記帳
固定資産の圧縮記帳には、「直接減額方式」と「間接減額方式」がある。
併せて、税効果を伴った方式がある。
税理士試験では、間接減額方式で且つ税効果会計での設問になる場合が多い。
設問:当年の8月末において国庫補助金5,000円の交付を受け、手持ち金5,000円と合わせて建物を建てた。
国庫補助金の収入額は積立金方式による圧縮記帳(税効果会計を適用)をおこなうこと
※当年の決算期間は4月から翌3月までの1年間
建物の耐用年数:30年
【直接減額方式】
(1)国庫補助金を受け入れた時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
現金預金 |
5,000 |
国庫補助金収入 |
5,000 |
(2)建物取得時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
建物 |
10,000 |
現金預金 |
10,000 |
(3)決算時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
建物圧縮損 |
5,000 |
建物 |
5,000 |
減価償却費 |
100 |
建物 |
100 |
(10,000-5,000)×0.9×8÷360=100
【間接減額方式】
(1)国庫補助金を受け入れた時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
現金預金 |
5,000 |
国庫補助金収入 |
5,000 |
(2)建物取得時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
建物 |
10,000 |
現金預金 |
10,000 |
(3)決算時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
減価償却費 |
200 |
建物 |
200 |
10,000×0.9×8÷360=200
(4)圧縮記帳
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
繰越利益剰余金 |
5,000 |
建物圧縮積立金 |
5,000 |
建物圧縮積立金 |
100 |
繰越利益剰余金 |
100 |
5,000×0.9×8÷360=100
【間接減額方式/税効果会計】
(1)国庫補助金を受け入れた時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
現金預金 |
5,000 |
国庫補助金収入 |
5,000 |
(2)建物取得時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
建物 |
10,000 |
現金預金 |
10,000 |
(3)決算時
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
減価償却費 |
200 |
建物 |
200 |
10,000×0.9×8÷360=200
(4)圧縮記帳/税効果会計
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
繰越利益剰余金 |
3,000 |
建物圧縮積立金 |
3,000 |
法人税等調整額 |
2,000 |
繰延税金負債 |
2,000 |
圧縮額5,000×法定実行税率40%=2,000(繰延税金負債)
圧縮額5,000-繰延税金負債2,000=3000(圧縮積立金)
(5)税効果会計/償却
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
建物圧縮積立金 |
60 |
繰越利益剰余金 |
60 |
繰延税金負債 |
40 |
法人税等調整額 |
40 |
積立金3,000×0.9×8÷360=60
繰延税金負債2,000×0.9×8÷360=40
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