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精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題4
次の事例を読んで,問題58から問題60までについて答えなさい。
〔事例〕
J精神保健福祉士は,人口13万人のR市の地域活動支援ニセンター1型のセンター長である。このセンターを運営する社会福祉法人では,市内の商店街に就労移行支援事業所の開設を計画しているが,予定地の町内会の住民から施設設立に対する不安の声があがり始めている。心配をした市議会議員や市障害者福祉課課長からの連絡を受け,法人内での対策会議が開かれ,J精神保健福祉士は意見を求められた。(問題58)
J精神保健福祉士は,施設コンフリクトを未然に防ぐことや,精神疾患や障害を抱えていても安心・安全に暮らせるまちづくりが必要と考え,地域の様々な社会福祉法人の精神保健福祉士たちと話し合う機会をもった。そこでは,精神障害への理解を広めることに加えて,精神障害者の地域生活を一緒にサポートしてくれる地域住民を増やすことが必要だという意見が多くあがり,精神保健福祉ボランティア講座の開催が提案された。検討を重ねた結果,実施することが決まった。主担当となったJ精神保健福祉士は,同じく施設コンフリクトへの危機感を高めていた市内の精神科クリニックや事業所の精神保健福祉士,社会福祉協議会,既に市内で活動をしている精神保健福祉ボランティア,精神障害のある当事者やその家族などに声をかけ,約20名が集まり実行委員会が立ち上がった。講座の企画を話し合う会議の中で,「精神障害者の生活のしづらさに焦点を当てた講座にしたい」との意見が多く出され,J精神保健福祉士は講座の内容についてアドバイスを求められた。(問題59)
約3か月間にわたる準備期間を経て開講された講座は,60名を超す受講者が集まり,皆,熱心に学んでいた。すべてのプログラムの終了時受講者から「講座で学んだことをこのままにせず,いかしたい」「実際に活動したい」などの意見が次々に出された。その後参加者の代表7人との話合いを重ね,ボランティアグループを立ち上げることとなった。J精神保健福祉士は,「今まで行政や専門職ではできなかった,地域課題に対応する新しい活動が期待されている」と伝えた。(問題60) |
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