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精神障害者の生活支援システム・事例問題
次の事例を読んで,問題78から問題80までについて答えなさい。
〔事例〕
Aさん(30歳男性)は,大学を卒業後郷里を離れて都会の金融機関で働くまじめなサラリーマンであった。ノルマに追われるストレスフルな毎日のため徐々に朝起きがつらくなり,遅刻や欠勤も増え,ある取引先とのトラブルをきっかけに気分が落ち込み出勤できなくなった。休職して自宅で過ごしていたが,自分の将来を悲観して自殺を図り,Y精神科病院に入院となった。
Aさんの担当には,新任のB精神保健福祉士があたった。Aさんは「早く戻りたい」と訴え,B精神保健福祉士は,焦らずゆっくり入院治療をするように説得したが,2週間後にAさんは退院をしてしまった。B精神保健福祉士は,就労を焦るAさんに対して具体的な助言ができず,残念な結果になったことを先輩のC精神保健福祉士に相談したところ,実践的な勉強をするよう地元の職業リハビリテーションの勉強会への継続的な参加を勧めてくれた。参加したその日は,精神障害者総合雇用支援の事業についての勉強会であった。
(問題78)
B精神保健福祉士はその会に継続的に参加し,学び直すことができた。特に,会に参加する他機関の専門職等と知り合いになったことは大きな収穫で,もっと早く知り合っていればAさんの支援に活用できたのではないかと考えた。(問題79)
Aさんは退院後職場復帰をしたが6か月後には仕事を辞め,Y精神科病院に再入院となった。再びAさんの担当となったB精神保健福祉士は,勉強会での学びをいかすことでAさんの今後について具体的な話合いができるようになった。Aさんは病状が落ち着いた3か月後に退院となり,B精神保健福祉士の外来相談を受けながら,再就職を目指して活動を開始することになった。しかし,少し自信がないので,働けたとしても徐々に働く時間を延ばしたいとAさんは希望した。そこでB精神保健福祉士とともにハローワークへ行った。Aさんは,紹介された事業所に,一定の期間を定めて,まず週10時間から働き始めることとなった。障害者雇用をあまり進めてこなかったこの事業所は,障害者雇用の制度を活用して,今後,精神障害者を積極的に雇用しようとしていた。(問題80) |
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