精神保健福祉士過去問


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精神保健福祉援助技術(事例1)

次の事例を読んで、問題69から問題71までについて答えなさい。
〔事例〕
 Aさん(30歳、男性)は、オートバイの事故により、頭部に外傷を負い救急でX総合病院に運ばれた。緊急手術を受けて一命を取り留めたものの、失語や記憶障害、集中力の低下に加え、些(さ)細なことで職員や他の患者に対して怒鳴るなど感情面での症状があり、高次脳機能障害と診断された。X総合病院のB精神保健福祉士は、医療チームの一員としてAさんの担当となり、病棟で行われたカンファレンスに参加した。カンファレンスでは、チームの各専門職の役割が確認された。(問題69)
 その後Aさんは、リハビリテーションによって軽い歩行障害を除いた身体的な障害はほぼ回復した。B精神保健福祉士は、退院に向けて支援の調整を開始するために、Aさんとその家族に面接を行った。その中でAさんが家族から離れて単身生活をしていることや昨年リストラされてしまい、その後非常勤の仕事に就いていたが、今回の事故により解雇されたことなどを確認した。 B精神保健福祉士は、既に策定した退院までの支援計画に加えて、地域生活に移行してからの支援計画も検討していく必要性があると考えた。そこで、主治医とAさんの了解を得てY相談支援事業所に連絡を取ることにした。Y相談支援事業所からは、C精神保健福祉士が来院しAさんと初回面接を行った。(問題70)
 Aさんと数回の面接を重ねた後、C精神保健福祉士は、B精神保健福祉士にも協力してもらいAさんに関する支援会議を開催することにした。支援会議では、既に院内クリティカルパスを活用していたX総合病院の職員からも意見を聴くことができた。C精神保健福祉士は、支援会議で話し合われた内容を基にAさんの入院生活から地域生活への移行を進めるために支援計画の見直しを行った。(問題71)
 現在、Aさんは無事退院し、定期的にX総合病院を受診しながら、地域での支援を受けて再就労を目指して生活している。




問題69 次の記述のうち、このカンファレンスの場において確認される各専門職の支援内容として、適切なものを一つ選びなさい

1 看護師が生活習慣の確立に向けた病棟生活のスケジュールを作成する

2 作業療法士が就労支援プログラムを作成する

3 理学療法士が応用的動作能力を回復させるプログラムを作成する

4 言語聴覚士が嚥(えん)下訓練プログラムを作成する

5 介護福祉士がADLの改善計画を作成する

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    


問題70 次の記述のうち、この場面でC精神保健福祉士がAさんに対して行う支援として、適切なものを一つ選びなさい

1 精神障害者アウトリーチ推進事業の利用を検討する

2 地域移行に向けた個別支援計画を作成する

3 地域定着支援事業を活用する

4 アセスメントは、高次脳機能障害による能力障害に注目して行う

5 地域で利用できるサービスに関する説明を行い、援助関係を構築する

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    


問題71 次の記述のうち、この場面でのC精神保健福祉士の役割として、適切なものを一つ選びなさい

1 病院と福祉サービス機関の仲介役を担い、バウンダリーを明確にする

2 X総合病院の院内クリティカルパスを基に地域連携クリティカルパスを作成する

3 高次脳機能障害の症状に対するリハビリテーション計画を作成する

4 支援計画を推進するためにチームのスーパーバイザーとなる

5 支援計画の決定プロセスに本人と家族が参加できるように調整する

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    

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