精神保健福祉士過去問


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精神保健福祉援助技術(事例1)

次の事例を読んで、問題69から問題71までについて答えなさい
〔事例〕
 M精神保健福祉士は、U地域活動支援センターⅠ型(以下、「Uセンター」という。)に勤務し、精神障害者支援の中心的な存在として相談援助活動を行っている。
 ある時、Nさん(男性、25歳)が母親と一緒にUセンターを訪れ、M精神保健福祉士が応対した。Nさんはアスペルガー症候群と診断されており、幼少時から児童相談所の相談援助を受け、精神障害者保健福祉手帳を取得している。小中学校は普通学級で学び、高校では生徒や教員との関係がうまくとれずに一時不登校となったが、4年かけて卒業し、更に大学を卒業している。
 卒業後は大学を通じ就職し、休みなく勤務していた。しかし上司からの指示の意味が分かりにくいこと、場に適した言動が上手にとれなかったことから、徐々に職場の人間関係が悪化していった。1年後には職場を休みがちになったため、休職となっていた。そして、父親の仕事の関係で隣県に転居が決まり、やむなく退職したという。
 母親は、今度は発達障害について理解ある環境で働いてほしいと思い、県の発達障害者支援センターに相談に行った。しかし、自宅から遠方にあるため、そこからの紹介でUセンターにNさんとともに来所したとのことであった。
 Nさんは無表情で言葉も少なく、活気が感じられなかった。しかし、小声ながらも「できればまた会社で働きたいし、皆と楽しく過ごしたい」と希望したことから、M精神保健福祉士は支援を開始することとした。(問題69)
 その後、M精神保健福祉士は関係機関と連携・協力しながら支援を進め、Nさんはトライアル雇用の制度を活用して電気部品製造工場に検品の仕事で働くことが決まった。(問題70)
 M精神保健福祉士は、Nさんが働く工場で支援を行うこととした。そのため同じ法人内にある障害者就業・生活支援センターの職員と一緒に工場を訪問し、工場長及び従業員と話し合う場を持った。(問題71)




問題69 次の記述のうち、この時点でM精神保健福祉士が話す内容として、最も適切なものを一つ選びなさい

1 お母さん、表情もないし活気もないので、心配ですね。治療に専念したほうがよいのではないですか

2 Nさん、前の職場ではつらかったのではないですか。お母さんも今後のことがご心配でしょうね

3 最初にアセスメント用紙に記入していきますので、家族状況から教えていただけますか。

4 大学は4年間で卒業できていますね、高校では、なぜ一時的に学校へ行かなくなってしまったのですか

5 最近は不況ですから、なかなか障害者の雇用状況は厳しいです。1年間ほどかかることを覚悟しておいてください

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    


問題70 次のうち、トライアル雇用が決まるまでに、Nさんが利用した社会資源として、最も適切なものを一つ選びなさい

1 精神科医療機関デイ・ケアのうつ病リワークプログラム

2 地域活動支援センターⅢ型の作業活動

3 発達障害者支援センターの発達障害者就労支援者育成事業

4 公共職業安定所(ハローワーク)の職場適応訓練

5 多機能型障害福祉サービス事業所の障害者就労移行支援事業

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    


問題71 次の記述のうち、この時の話合いでM精神保健福祉士らが提案したNさんへの雇用管理の支援として、最も適切なものを一つ選びなさい

1 作業台を拭(ふ)かせるときは「きれいに拭きなさい」と指示して確実にできるようにする

2 担当する作業内容を頻繁に変更して飽きさせないようにする

3 完成品及び不良品の写真を撮り、作業場に貼って理解を促す

4 職場内の慣習や暗黙のルールは、Nさんから聞いてくるのを待って自主性を育てる

5 短時間勤務から始め、休息を多く取らせて疲れさせないようにする

解答:1. 、2. 、3. 、4. 5.    

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